お客様から注文がありました。
サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』です。
村上春樹さんの新訳『キャッチャ-・イン・ザ・ライ』ではなく、
昔からある野崎孝さんのほう。
懐かしい記憶がよみがえります。
高校生の時知った有名なこの本に「素晴らしい青春小説」のイメージがあった私。
どんなにすごい本なのか。絶対いつか読みたいと思っていました。
そして大学生になり、ついに手にしたのです。
下宿と大学の通学電車の中で読んだそれは・・
・・なんだか妙な言葉をつかう、ヘンな男の子のお話・・。
今ならまったく違う感想になるのでしょうが、
期待しすぎたぶん、どこがすごい小説なのかさっぱりわからなかった・・。
あの複雑なモジャモジャ感。
『ライ麦畑でつかまえて』ときくと、
ワクワクしながらページをめくった自分のすがたが思い出されるのです。