山梨大学前の星野書店

山梨大学前の小さな書店の日記です

「野心のすすめ」

野心のすすめ (講談社現代新書)
この本の中でとても共感できる箇所がいくつかありました。
  
さすがプロはすごいなぁと思います。ふだん感じていることがはっきりと言葉で書かれています。
「そうそう、そうなのよ!」と思わず読みながらつぶやいてました。しかも私にしては本当に珍しく、傍線まで引っぱって!
どんなところに?こんなところに。
  
「私と同じくらいの年月を歩んできた人が、自分の数倍の教養を持っていることを知ったときの驚きを忘れることはできません」「三十を過ぎて『無知の知』ということにようやく目覚めたのです」
「最近の若い人を見ていてとても心配なのは、自分の将来を具体的に思い描く想像力が致命的に欠けているのではないかということです」
結婚して何がよいかについて。
「男の人ならではの物の見方や思考が、自分の不足を補ってくれるということもある。女性はどうしても情緒的に物事を考えてしまいがちですが、自分が何かを悩んでいたりする時に、ポロッと正解を出してくれるのが男性のごくごく常識的で社会的な考え方だったりします」
さらには、こんなところにも。
「母は髪の毛を文字通り振り乱しながら、返品の山と格闘していました。小さな書店では、本の返品というのが売る以上に手間のかかる作業なのです」
まったく。

「一晩ぐっすり眠ったら、少々の嫌なことを忘れさる能力は大事です」
だいじだいじ。

やっぱり売れるだけあって侮れません。この本は。
というわけでオススメです。